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圧縮コイルばねのばね定数について
2023/10/19 02:39
- JIS B2704-2:2009に記載されている圧縮コイルばねのばね定数について、ばね定数の公差についての規定が述べられています。
- ばね定数を指定する場合は、指定荷重と指定高さに許容差を指定しないとされています。
- ばね定数に公差を指定すると、他の特性が犠牲になる可能性があると考えられます。
圧縮コイルばねの、ばね定数
2012/01/17 06:30
圧縮コイルばねの、ばね定数で質問です。
JIS B2704-2:2009に、ばね定数の公差について記載されています。
内容は下記のとおりです。
「ただし、ばね定数を指定した場合は、指定荷重のときの高さ及び
指定高さのときの荷重に許容差を指定しない。」
自由高さや、指定高さ時の荷重が指定できないと、
「高さ20mmで1N、高さ10mmで2N」が計算値で、
「高さ20mmで2N、高さ10mmで3N」でも、
ばね定数は同じになります。
ばね定数に公差を指定した場合、そのほかの特性は犠牲にしないと
いけないのでしょうか?
回答 (4件中 1~4件目)
質問者さんの内容と異なるかもしれませんが、以下の内容を記述します。
≻ 「ただし、ばね定数を指定した場合は、指定荷重のときの高さ及び指定高さのときの
≻ 荷重に許容差を指定しない。」
の意味は、
ばね定数と自由長さ(高さ)を指定すると、自由長さ=荷重0(零)Nなので、
例えば、長さAmmの場合は参考値で**N、長さBmmの場合は参考値で##Nと記載する
意味です。
主はあくまでもばね定数と自由長さ(高さ)。
副として、長さAmmの場合は参考値で**N、長さBmmの場合は参考値で##Nと記載する。
そして、荷重に許容差を指定しないとなります。
犠牲は存在しません。
また、実際の使用時の長さAmmの力**Nが公差なしに必要であれば、長さAmmがスペーサー
等で微調整が可能な機構とし、プッシュゲージ等で力を測定し長さAmmを微調整します。
ばね定数に公差を指定することは、バネの外径公差と線径公差をしていしなければ、
成り立ちません。
(熱処理後の特にバネの外径寸法の変化も考慮した公差設定が必要です)
また、バネ材料やその成分も微妙に影響します。
ですから、ばね定数に公差を指定することは難しいです。
(ばね定数の計算方法を確認すると判りますが、理論上の設定でも難しいです)
> ばね定数に公差を指定した場合、そのほかの特性は犠牲にしないといけないのでしょうか?
NOかな。
でも、バネの外径公差や線径公差を設定する計算や、材料の弾性係数のバラツキや
正確な数値を確認する作業が必要で、現実的でないでしょう。
それよりは、セット時の長さが調整できる構造で、そのものズバリの力を出せた方が
合理的と思います。
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解決しない場合、新しい質問の投稿をおすすめします。
いずれを重視するかの程度で、他を犠牲にしても使用上差障りないことが多いでしょう、の立場の規格と思います。
ばね特性を規定する場合、自由高さ、総巻数は参考値。がしかし
・使用線材 JIS B2704-1 規定通り。規格外不可
径について安い硬鋼線としても ~1±0.02
・コイル直径は規定
二つの縛りがあって挙げられた例
自由長さ30mm 高さ20mmで1N、 高さ10mmで2N
自由長さ40mm 高さ20mmで2N、 高さ10mmで3N
計算で両方成立しますか?
用途によって、形重視(自由長さ)、ばね定数重視、指定高さ荷重重視の3つから選ぶ、他の参考値は計算誤差+製造バラツキでハズレが大きくなったも殆ど使えるはずが、参考値→規定値の格上げを要するなら別途協議、当事者間の協定。
圧縮コイルばねの場合ばね定数は線径の4乗に比例し、平均径の3乗と有効
巻数に反比例します。線径は素材で概ねの公差が決まるので、平均径と巻数で
調整することになります。有効巻数の影響は小さいので、予め平均径を調整
することでばね定数を公差内に調整することになります。製造後の微妙な調整
(最終調整)はばね長とピッチで巻数を調整することになります。
>ばね定数に公差を指定した場合、そのほかの特性は犠牲にしないと
いけないのでしょうか?
荷重=ばね定数×たわみ変形量
の式で与えられるように、各因子は一次の相関があります。それぞれに公差を
与えることは設計上矛盾を生じるもとになります。一つの特性因子を規定すれ
ば十分という意味であり、諸特性を犠牲にしている訳ではありません。
>ばね定数に公差を指定した場合、そのほかの特性は犠牲にしないと
いけないのでしょうか?
標準化の考え方としては、ばね定数を指定したときは、その他のパラメータ
に自由度をあたえ、ちょっとした仕様の違いに対応するために品種数が増大
することを防いでいます。
このJISにおいて、ばね定数を指定したときであっても、公差なしの自由高さ
寸法を参考寸法として指定することができます。従って、お問い合わせの例
のような、とんでもない事態が起こることは防げるものと思います。
なお、JISの基準を超えて、更に厳しい仕様を当事者間で決めることは、自由
ですから、メーカーさんと相談なさって下さい。