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2019/04/03 19:35
焼き入れ、焼き戻し、焼きなまし、焼きならしはどう使い分ければ良いのでしょうか?
どれも硬度を上げたり、加工しやすくするものだと思いますが、実際どういうものはどれなのかが分かりません。
これが鉄の熱処理に関連する言葉という事はご存知ですね?
細かな理屈、原理、その他諸々は専門書や各種サイトを参考して下さい。
https://www.keyence.co.jp/ss/products/recorder/heat/basics/type.jsp
ザックリ解説すると以下のようになります。
・焼き入れ:硬くする。脆くなる。
・焼き戻し:焼き入れの硬さの調整。
これは1セットです。「焼き入れ」たら「焼き戻し」て希望の硬さ・強さにするのが基本です。
・焼きなまし:鉄を柔らかくする。加工しやすくなる。
・焼きならし:鉄(鋼)の中にある歪や成分のムラを整える。
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全て鋼(鉄と炭素の合金)の熱処理の方法のことを言い分けています。
焼き入れ:焼き入れ温度(A3変態点以上の温度、炭素の含有量によって変わります。)に加熱・一定時間保持したのちに急冷することで、特別な組成(マルテンサイト)を残し、鋼の方さを上げる熱処理です。
焼き戻し:焼き入れを行うと鋼は固くなりますが、その分脆くなります。(破壊靭性が落ちる)鋼の壊れにくさ(靭性:じんせい)を回復するために焼き入れ温度以下の温度まで再び過熱・一定時間保持することで硬さを調整して靭性を得る熱処理のことをいいます。
焼なまし:素材の中に不純物が偏って析出していたり、組成が不均一だったり、加工歪が残っていたり、加工硬化していたりしている状態の材料を一定の温度・保持をすることで、組織を均質化してそれらを緩和する熱処理です。
そのうち、完全に均質化するまでの過熱・保持を行う操作のことを特別に「焼きならし」といいます。
それぞれの言葉の定義をざっと書いています。
それぞれの過熱温度・保持時間は専門書を参照してください。
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