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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:鋼材のヤング率について)

鋼材のヤング率について

2023/10/20 23:25

このQ&Aのポイント
  • 鋼材のヤング率は熱処理によって変化することがあります。特に高速度工具鋼では、炭化物の含有量や熱処理条件によってヤング率が高くなることがあります。
  • 軟鋼と鋼のヤング率は便覧によれば、軟鋼が206×10^3N/mmであり、鋼が216×10^3N/mmとなっています。
  • 硬度とヤング率には一般的に相関関係があります。硬度が高いほどヤング率も高くなる傾向がありますが、具体的な相関関係は材料の種類や試験条件によって異なります。
※ 以下は、質問の原文です

鋼材のヤング率について

2022/02/24 14:10

過去に鋼を熱処理してもヤング率は変わらないと教わりました。
しかし、あるサイトで
ーー
工具鋼の場合、一般的に210GPa近傍ですが、WやMo系の炭化物を多く含む高速度工具鋼で高い数字となります。また、同材質でも熱処理条件・試験温度によって変化します。
ーー
とあり、自信がなくなりました。
手元の便覧には軟鋼206×10^3N/mm、鋼216×10^3N/mmとあります。
硬度と強度はある程度比例しますが、硬度とヤング率との間にも相関関係はあるのでしょうか?

質問者が選んだベストアンサー

ベストアンサー
2022/02/24 16:42
回答No.2

ハイスは多量の炭化物生成元素(Cr,W,Mo,V)を含むため、ヤング率は210GPaよりも高なります。

工具鋼は耐摩耗性を発揮するために、鉄よりも硬い炭化物を多く含んでいます。高炭素鋼の場合はFeの炭化物(セメンタイト)を、ダイス鋼の場合はCrの炭化物を、ハイスの場合はMo、W、Vの炭化物を含んでいます。

炭化物の量は熱処理により変化し、焼きなましで最も多く、次いで焼ならしで、焼入状態で最も少なくなります。

セメンタイトのヤング率は鉄と大差ありません。このため工具鋼以外の鋼のヤング率は210GPa程度であり、熱処理してもほとんど変わりません。

工具鋼に含まれるCr,Mo,W,V炭化物は、鉄よりも高いヤング率を持っています。
https://www.tytlabs.com/japanese/review/rev354pdf/354_021tanaka.pdf
の表1。なおこの表の「WV」は「WC」の間違えです。

ハイスの場合、例えばSKH51には4%Cr,W6.5%,Mo5%,2%Vと大量の炭化物生成元素が含まれています。このためヤング率が210MPaよりも高くなります。
SKH51の焼戻温度とヤング率の関係
https://www.hitachihyoron.com/jp/pdf/1970/07/1970_07_12.pdf の図3
にあるように、ヤング率は焼入状態で最も低く、焼きなましに相当する800℃焼戻で最も高くなっています。

しかしSKH51の通常の焼入焼戻状態では216MPa程度ですから、仮に210MPaを使用しても実用的にはほとんど問題はないレベルです。

お礼

2022/02/24 17:56

ありがとうございます。
Wが特に効いているようですね。超硬の剛性が高いことからもそのことがうかがえます。
超高剛性鋼なるものの開発がされていたのですね。初めて知りました。
ところで、焼きなましに相当する焼き戻しとありましたが、焼きなましは高温状態から徐冷する処理かと存じます。
800°C付近での高温焼き戻しとは異なる処理ではないでしょうか?
ハイスの場合、高温焼き戻しで一次焼入れ時よりも硬度が高くなるのでは?と思います。
焼きなまししたハイスのヤング率にも興味があるところです。

質問者

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その他の回答 (3件中 1~3件目)

2022/02/24 20:12
回答No.3

回答(2)追記です。

「800Cでの高温焼き戻し」
もはや焼戻ではなく低温焼きなましになります。徐冷が必要な完全焼きなましとは異なり、空冷で可能です。

「高温焼き戻しで一次焼入れ時よりも硬度が高くなる」
2次硬化とし言われる現象で、530℃付近での焼戻により焼入硬さよりも高い硬さが得られます。しかし600℃を越すと硬さは急激に低下します。

お礼

2022/02/25 08:21

おはようございます。
焼きなましにも種類があるのですね。勉強不足でした。
それにしても、炭素鋼の焼入れではヤング率は変わらないが、
ハイスの焼入れではヤング率に変化があることは大変勉強になりました。
セメンタイトは鉄とヤング率と差がないが、WCなど添加金属の炭化物のヤング率が鉄より大きいことが原因なのですね。

質問者
2022/02/24 14:48
回答No.1

高速度工具鋼(ハイス)は、鋼材と横並びではなく、鉄以外の成分が多い特別な合金と捉える方がよさそうに思います。
大部分の成分が鉄である鋼材(炭素鋼、合金鋼)についていえば、ヤング率が210GPa近傍であって、熱処理を行ってもほとんど変化しないという知見は、自信をもって宜しいかと思います。

お礼

2022/02/24 16:13

早速のご返答ありがとうございます。
なるほど、硬度と関係なく添加物の成分が影響しているということでしょうか。そういえば、ハイスは多少比重が高いですね。
ハイスがどの位他の鋼材とヤング率に差があるかは、調べる限り分からなかったのですが、工具のシャンクとして使う場合、SK材などよりもたわみにくさにおいてどんなでしょうね。
シャンクをハイス焼入れしたものに超硬の刃をつけたことがありますが、剛性には関係ないだろうにと考えもったいないなと思ってました。

質問者

お礼をおくりました

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