このQ&Aは役に立ちましたか?
論文のレフリーに関して教えてください
2023/10/28 01:32
- 論文のレフリーをするメリット・デメリットについてまとめました。
- 論文のレフリーすることで得られるメリットについて説明します。
- 論文のレフリーの相手や依頼条件について説明します。
論文のレフリーに関して教えてください
2013/08/13 12:10
ジャーナルにいくつか論文をパブリッシュさせた経験があると
そのジャーナル紙から論文のレフリーをする依頼のメールが来ますが、
論文のレフリーをするメリット・デメリットについて教えてください。
メリットは、
審査する立場に自分が立つことで、自分が論文を出すときにどうやれば
アクセプトされやすいか分かるようになる。
最新の研究成果を知ることができる。
といったことだと思いますが、合っていますでしょうか?
レフリーすることでエディターからの好感度を上げれば、
自分が論文を出したときにアクセプトされやすいということもあるのでしょうか?
あるいは、レフリーの依頼を全て断ると、
エディターから嫌われてしまい、論文が通りにくくなるといったこともありますでしょうか?
その他、メリット・デメリットがありましたら教えてください。
それと、論文のIFによって、
論文が何本以上出したことがある人ととか、肩書きがprof.かどうかなどによって
レフリーする相手も決めているのでしょうか?
NatureとかScienceなどの高IFのジャーナルのレフリーが
大学院生とか若手研究員にも依頼が来ることがあるのでしょうか?
質問者が選んだベストアンサー
『メリットは、審査する立場に自分が立つことで、自分が論文を出すときにどうやればアクセプトされやすいか分かるようになる。最新の研究成果を知ることができる。』
アクセプトされていない論文を読むわけですから、それでアクセプトされる論文の書き方が解るかは疑問と言えば疑問ですが、客観的・批判的に読むことでそういうことを学ぶことは出来ると思います。あとは、英語の履歴書(CV)に査読の経験を書くことができる、くらいでしょうか。
『レフリーすることでエディターからの好感度を上げれば、自分が論文を出したときにアクセプトされやすいということもあるのでしょうか?』
それはないと思います。エディターと知り合いで彼がレフリー探しに困っている時に引き受けたらそういうこともあるかもしれないけれど。
『デメリットがありましたら教えてください。』
自分の研究の時間を取られる。ただ、自分も論文を出せば誰かに査読してもらうのでお互い様と思って以来があった時は引き受けています。
『NatureとかScienceなどの高IFのジャーナルのレフリーが大学院生とか若手研究員にも依頼が来ることがあるのでしょうか? 』
Corresponding Author以外に直接依頼が来ることはないと思います。
このQ&Aは役に立ちましたか?
この質問は投稿から一年以上経過しています。
解決しない場合、新しい質問の投稿をおすすめします。
その他の回答 (8件中 1~5件目)
いろいろな方がいらっしゃいますね。私は以下の通りです。
【査読を引き受けるメリット】
・科学の創造に関われる。著者が自分のコメントを受け入れ、論文の質が向上した場合など、匿名とはいえ自分も貢献したという満足感に浸れる。
・(質問者も書かれていますが)最新の研究成果を知ることができる。
【査読を引き受けるデメリット】
・時間を取られる。悪質な著者になると、リバイスに平気で1年くらいかける。これをされると(こちらも忘れているので)、毎回1から論文を読むことになる。
-----
>レフリーの依頼を全て断ると、エディターから嫌われてしまい、論文が通りにくくなるといったこともありますでしょうか?
ありません。論文の掲載は「ロジックに誤りがないか」「科学的に新しい成果と言えるか」で決めます。そこに好悪が入り込む余地はありません。
>論文が何本以上出したことがある人ととか、肩書きがprof.かどうかなどによってレフリーする相手も決めているのでしょうか
論文の水準によって、レフリーを選ぶことはよくあります。レベルの低い論文であれば、わざと厳しい査読者に回して、リジェクトの判定をさせる。質の高い論文であれば、その分野の大家に査読を依頼する、など。
Nature、Scienceについては、経験がないので分かりません。
何らかの代価(金銭・評価・栄誉、その他)を当て込む場合は、査読ほど割に合わないものはない、というのが偽らざる実感です。ときにかなりの謝礼がついたり、ごくまれには同輩のお褒めに与ったりすることもなくはありませんが、そのいずれにもかかわらず、辞退できるものならつねにそうしたいと思います。
それというのも、正直、新進気鋭の若手学者の方がずっと進んでいます! 不名誉な舞台裏で恥ずかしい限りですが、あるとき、参考文献として挙げられているもののうち半分も知らない場合があって、もっと強く固辞すべきだったと悔やんだことがありました。仕方ないので、まずその文献に当たることから始めて、締め切りに遅れ、冷や汗・脂汗をどっとかいたのでした。
そこで思い出しました。「真の学問(哲学)とは、つねに世界の見方を学び直すことだ」(メルロ・ポンティ)。それ以来、立場上などでどうしても辞退できず、査読を引き受けなければならないときは、「また新しい世界を学ぶ機会を与えてもらった」と解釈し、観念することにしています。おかげで、多様な文献に当たることもあまり苦にならなくなりました。
ご質問に対するお答えになっていないかも知れませんし、極めて個人的な、そして、「わびしさ」さえ催させてしまいそうですみませんが、以上、ご回答まで。
No.1の再訪。
ぼくがいわんとしたフィロソフィが理解できましたか。
研究行為は,究極的には自分のためにするのではありません。論文を発表した時点で,それは自分の手をはなれ,みなの共有財産となるのです。レフェリーとは,ちょっと経験を積んだやつが,ボランティアでそのお手伝いをすることです。そこで受理された若手は,10年後にその恩を返せばいいのです。
あなたの大学院では,そういう指導はしないのですか。ただ,試験管の振り方を教え,「論文の本数をかせげ」としか言わないのですか。
>自分が論文を出すときにどうやれば
>自分が論文を出したときにアクセプトされやすい
勉強中の方ということでいいですよね。普通はこのレベルでは依頼が来ないはずです。とは言え、ジャーナルによりけりなのかもしれませんね。ものすごく小さいジャーナルなどであれば、依頼が来ることはあるかもしれません。これ、査読あるって言うけれど本当にそういうジャーナルなの?という疑問をもつものもあります。そこで仮定してみます。
仮に来たら、どうするか。自分が未熟だという自覚があるなら断りますね。理由は下記の通りです。
・自分の勉強時間が惜しい。
・自分が懇切丁寧に指導したつもりになっても、的外れかもしれない。
・上記の結果、相手を無駄に迷わせてしまう。「バカ」は口を挟まない方が良い。
しかし40歳過ぎると、立派な研究者に誰もがなるわけではありません。自信がない査読者の場合、態度は二分します。
・特に悪く書かず、アクセプトする。細かい日本語が間違いだとかイチャモンをつける(しかし感受性の違いという程度)。
・とにかく悪く言ってくる。アクセプトした際に責任が持てないので、徹底的に粗を探す。
後者が有害です。この場合は論文が問題なのではなく、査読者が問題なので、スルーするべきでしょう。お前の言うことは間違っていると言い立てて刺し違えることはできますが、投稿者の研究者生命も危機にさらされるので、査読者が変わるのを待った方が利口なのです。ニュートンなど論敵が死ぬまで論文の発表を待ったそうですので、大昔からあった問題みたいです。しかし今日の問題は業績がないと有利な研究資金をとれないことですね。どうしたもんか。
ジャーナルに媚を売るなら、関連する学会の幹事でもやったらいいかもしれませんね。効果について確証はありません。分野によりけりなので、ケースバイケースです。ただ一つ言っておくと、未熟な相手に依頼が行くのなら、そのジャーナルは「ヤバい」。院生に毛が生えた方が編集長をしているような同人誌だと思う他ないでしょう。でも白状すると、私の最初の業績はそんなところでした。あとで分かった時は、ものすごく悔しかったなあ。誰もが通る道だと思いたい(笑)。