リカバリディスク

富士通FMV特有の質問ではまったく無いわけですが…

リカバリーシステムやインストールディスクの使い回しができるという説は
単なる迷信で、実際にライセンス違反をしている組織が、罰せられていないために
正しい運用だと勘違いされている場合があります。

これは立ち小便で捕まった人を知らないから、立ち小便は合法だと考えるような、幼稚な勘違いです。


たとえば、Microsoftのサイトには、COA(証明書)が同じ製品でも別々に入手して使えないことが明記されています。

http://www.microsoft.com/oem/ja/licensing/antipiracy/Pages/COA_hologram.aspx#fbid=5G31KXGyA_A
〉COA またはプロダクト キーは、必ず製品と一緒に購入する必要があります。

当然です。血統書付きの犬を二匹買って、同じ犬種だから血統書は1枚捨てても良いと考える人なんかいないでしょ?
COAは証明書で、そこに記されたプロダクトキーに付随する使用権とインストール媒体は
全部揃ってはじめて、その使用権が成立するのです。

ですから、それが欠ければ、修理としてPCメーカーからリカバリーディスクを購入するか
修理扱いで、HDDにWindowsが入った状態にしてもらう以外には…
別途OSを購入するか、無償利用できるOSへの切り替えを行なうしかありません。


また、ダウングレード権行使においては、例外的に、別々に入手したソフトウェアを行使するための許諾が示されています。
言い換えれば、インストールするためのメディアは、流用できないことが前提なのです。

http://www.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-7/downgrade/default.aspx

〉2. ダウングレードの行使と利用可能メディア
〉ダウングレード権を行使し、特定の過去の OS をインストールするには、正規版メディア・対応するプロダクトキーを使用する必要があります。
〉■ ダウングレード権行使が許諾されているメディアと入手方法


たとえば、Microsoftとパソコンメーカーのサイトを各社調べてみるといいでしょう。
どこにもリカバリーディスクの共用についての指南が行われているところは無いはずです。

それどころか、技術的に流用できない異機種間での流用について
それが不可能であることすら書かれていません。
これは、流用が論外で、注意書きする価値すら無いことを意味します。


あと、全メーカー全機種全Windowsで共通かどうかは知りませんが
使用許諾契約書などに「本製品でのみ利用可能」といった文言があるはずです。
"本製品の付属品"にすぎないのです。OEM版Windowsは。

これを正しく認識すれば「同型の別製品で利用できない」ことは
ちゃんと伝わるはずだとPCメーカーは考えています。非常に残念な人が多いんですけどね。

技術的な話。
同時期に買った同一機種（同一型番）のPCなら使えます。
同一時期じゃなくても、同一機種（同一型番）なら使える可能性が高いです。
同一機種で、多少型番が違っても使えるケースが多いです。
機種が異なると、まずだめです。

ライセンスの話。
同じ人が同じ時期に買った同一機種（同一型番）のPCであれば、リカバリディスクをまぜこぜにすると、もうどのディスクがどのPCの物だったか判別できません。つまり、問題ありません。
企業で大量に購入した場合、数枚だけ保存して他のは廃棄することはよくあることでしょう。

パソコン添付のリカバリーディスクは、同じメーカの同じ型番・モデルなら、同じ内容のディスクが添付されていると思います。
ですので、同じシリーズのパソコンであれば、それぞれのパソコンにＯＳのライセンスが有りますから、リカバリディスクを、他の”同一型番のパソコン”に使ってもライセンス違反にはなりません。

でも、他のパソコンっていうのが、ＯＳライセンス無しのパソコンのような場合は、ライセンス違反となります。
まあ、こういうケースの場合、リカバリーしても、たぶんパソコンが動作しないと思いますし、仮に動作してもライセンス違反になります。

リカバリディスクはそのパソコンでしか利用できません。ライセンス違反です。

法律にも触れますが、リカバリに使用するプログラム（ユーティリティー）が機種を確認しますので、違う機種だと（ものによっては同じ機種でもOSが違っただけで）リカバリ出来ません。

過去の某メーカーの様に、リカバリディスクが実は「Norton Ghostだった！」と言うことなら、リカバリ出来ちゃったりしますが・・・今は無理。

無理ですし、そもそもライセンス違反になりますよ。