直流モーター選定のポイントとおすすめ商品

2 kgの品物を1 m持ち上げる仕事は、次のように求められます。
　　2 kg×9.8 m/s^2×1 m＝19.6 J
20秒で持ち上げるとすれば、仕事率は、次のように求められます。
　　19.6 J÷20 s＝0.98 J/s≒1 J/s＝1 W
減速機（ギア）などの効率を50%と仮定すれば、モータに必要なパワーは、次のように求められます。
　　1 W÷ 50%＝2 W
上記の計算結果を受けて、2 W以上のパワー（出力）の直流モータを探すと次の製品がヒットしました。
　マブチモーター　RS-360SH-10500　　
　https://product.mabuchi-motor.co.jp/detail.html?id=93
性能表を参照すると、2.63 Wの出力での回転数は5600 rpmです。
2.0 Wの出力ならば、負荷が軽いのでもう少々回転数が上がって6000 rpm程度＝100 回転/sと推測します。

1 mを20秒で持ち上げる速度は、1 m÷20 s＝0.05 m/s＝50 mm/sです。
ワイヤーで巻き上げるとして、巻き胴の径を50 mmとすれば、円周は50 mm×π≒157 mm なので、
所要の回転数は、次のように求められます。
　50 mm/s÷ 157 mm＝0.318 回転/s
必要とする減速比は、次のように求められます。
　100 回転/s：0.318 回転/s＝314：1
314：1 丁度の減速機（ギアボックス）は見つからないでしょうから、300：1～500：1程度の減速機（ギアボックス）から選定すればいいと思います。

ギア2段では上記の減速比とすることは難しいでしょうから、ギア3段から選定することが候補になりそうです。モーターが停止した状態でのブレーキ機能を兼ねて、ウォームギア1段＋2段減速のような構成が実用的なように思います。

設計・自作を大いに楽しんでください。