スパッタリングの基礎知識とは？

私たちの身の回りにあるスパッタリングを用いた製品としては、CD-RやDVD-ROMなどのメディアでしょう。
真空中の金属を加熱またはイオンを衝突させると、その金属原子が飛散して付近の物体の表面に付着する現象をスパッター（sputtering）といい、この現象を用いて物体の表面に薄く金属膜を生成させることをスパッタリングといいます。
よく似た技術である真空蒸着と比較すると、ターゲットに加熱できない化合物の薄膜形成が可能であることが特徴です。
薄膜形成によく用いられているのはイオン源にアルゴンガスを用いグロー放電によってイオン化したアルゴンをターゲットに衝突させ、はじきとばされたターゲットの薄膜を基板に生成する方法ですが、このほかにも様々な方法が考案されています。
基板の素材としては、マイラーなどの合成樹脂フィルムからガラスなど、常温で固体ならばほぼあらゆる物に薄膜形成可能ですが、凹凸の大きいものや空洞のあるものには薄膜の厚さが不均一になったり全く着かない部分も生じます。
スパッタのターゲット材などはWebで紹介されているような金属や金属化合物による薄膜形成はすべて可能です。ビースパッタなどのWebを参考にされるとよいでしょう。
スパッタリング装置は大学などの研究室レベルでは自作も可能ですが、企業ベースで最もは真空関連メーカーをWeb検索すればたくさん出てきます。