このQ&Aは役に立ちましたか?
同じ組成でも効果が異なる場合、特許上の扱いは?
2023/10/13 13:24
- すでに別の特許で出された組成の化合物があるが、こちらが主張する効果が請求項に記載されていない場合、特許上の扱いはどうなるのでしょうか?
- 同じ組成でも効果が異なる場合、特許上では主張する効果が請求項に記載されていない場合でも、別の特許で出された組成の化合物と区別されます。しかし、新しい効果の発見として特許を取得するためには、別の特許とは異なる発明的なアイデアや新規性が必要です。
- 同じ組成であっても効果が異なる場合、特許上では請求項に記載された効果以外の効果は保護されません。したがって、主張する効果が請求項に記載されていない場合、特許の範囲では保護されませんが、新しい効果の発見により特許を取得することは可能です。
組成は同じ(似ている)だが効果が異なる場合
2004/12/27 12:58
すでに別の特許(出願)で出されてしまっている組成の化合物があるが、こちらが主張する効果が請求項に記載されていない場合(こちらが新しい効果の発見?)は、特許上どういった扱いになるのでしょうか?
質問者が選んだベストアンサー
補足ありがとうございます。合金ですか。それで「組成」が関係してくるんですね。納得しました。
かなり以前には産業別審査基準というものがあり、合金についてのものもありました。それを見ればかなり具体的なことが書かれています。
やはり基本的には
「同一組成範囲の合金について新しい性質を認識しても、それによって新しい用途が得られず、従来の用途の適性範囲を出ないときは、それは単なる性質の発見に過ぎないから別発明とは認めない。」
となっていました。
組成物発明の場合と同じですね。産業上の利用範囲の拡大が達成されなければ同一発明と見なされてしまうようです。でも、これを言い換えると、全く違う用途に使える性質が見つかったのであれば特許される可能性があるということにもなります。
ただ、この産業別審査基準は40年も前のものですから、最近の傾向については特許事務所に行って相談してください。こういう審査実務レベルの相談は、発明協会他の「出願」に関する無料相談コーナーよりも、毎日特許庁の審査官を相手に「審査」(拒絶理由通知)への応答を作成している特許事務所の人間の方が詳しいです。
このQ&Aは役に立ちましたか?
この質問は投稿から一年以上経過しています。
解決しない場合、新しい質問の投稿をおすすめします。
その他の回答 (3件中 1~3件目)
言い忘れましたが、特定化合物の発明の場合には効果(有用性)は明細書に記載されていればかまいませんので、「効果が【請求項に】記載されていない」ことは関係ないです。
組成物発明の場合にも、「効果」を請求項に記載する必要はありません。ただ、場合によっては「用組成物」のように「用途」を記載することを要求されることもあります。組成等を考えればその組成物が当然その用途に用いられる物であることが容易にわかるのであれば、「用」の部分を書かなくてもOKの場合もありますが、わからない場合には記載することを審査官に要求される場合もあります。要求されたら記載すればいいというやり方もあります。
なお、前回の回答だけじゃあまりにも救いがないので、少しだけ対策をお教えしましょう。
全く同じ化学物質の場合にも、新規の用途が見つかった場合には、「○○化合物から成る剤」というような形で特許を取ることは可能です。
全く同じ組成の組成物の場合には、既存の組成物と同じ分野の用途だったら用途を請求項に記載しても特許されない可能性が高いですが、既存の組成物と全く異なる分野の用途だったら、用途を請求項に記載することによって特許される可能性もあります。
いずれにしても、詳しいことをここで知ることはできませんので、一般論の回答しかできません。より正確なことをお知りになりたければ、特許事務所に相談に行かれることをお勧めします。
お礼
2004/12/27 14:08
早速の回答ありがとうございます。
対象は合金です。となると化学物質の分類でしょうか?
> すでに別の特許(出願)で出されてしまっている組成の化合物があるが、
組成物ですか? それとも単一の化合物ですか? それによって違ってきますので、はっきりさせて下さい。
> こちらが主張する効果が請求項に記載されていない場合(こちらが新しい効果の発見?)は、特許上どういった扱いになるのでしょうか?
同一の化合物又は全く同じ組成の組成物でしたら、その効果は既存の物質が固有に持っているものですので、「発明」とは見なされず、「単なる効果の発見」と言って、残念ながら特許されません。
少しでも組成が異なる組成物で、その異なる成分のおかげでknnさんが主張される効果を奏するのであれば、特許になる可能性もあります。でも、その成分を用いればその効果が出るのが容易に予測が付くという場合には、残念ながら「進歩性なし」と判断される可能性が高いです。
お礼
2004/12/27 15:51
ありがとうございます。大変参考になりました。出願時には特許事務所の方との相談ということになりそうですね。