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エンドミルを使ったアルミ加工のバリ対策
2023/10/15 11:44
- エンドミルを使ったアルミ加工の際にバリが出ない方法について教えてください。
- アルミ加工の際にエンドミルを使用していますが、バリが問題となっています。バリを防ぐための方法を教えてください。
- エンドミルを用いたアルミ加工時にバリが出てしまい困っています。効果的なバリ対策方法を教えてください。
アルミ加工
2007/08/09 22:59
エンドミルでアルミ加工をしているのですが、バリが出ない方法はありませんか?
回答 (2件中 1~2件目)
基本的には回答(1)の方と同じですが、フライス加工の理屈を考えた手順を紹介します。
エンドミルの加工を考えるとき、円筒面(横刃)を使った時と、端面(角刃)を使ったときを区別して考えます。
横刃を使った加工では、アップカットで切り込みを大きく取り、帰りのダウンカットのときに切り込みを小さく(0.1~0.2mm程度)する手順でバリの発生を抑制できます。ミーリングバイスで加工物を固定した場合、左側で加工すると、奥からエンドミルが手前に来るときにアップカットによる荒加工、帰りにダウンカットの仕上げ加工を行うことになります。この手順は加工途中の寸法確認も効率よくできます。
角刃を使った加工では、加工物のエッジに対し切り刃が常に入っていく方向、つまりアップカットを使います。例えば、幅10mmの板の加工で直径20mmのエンドミルを使う場合1パスで加工したくなりますが、切り込み幅を狭くして往復で加工すると、バリの発生は極小となります。ただし、この工程は仕上げ加工のときに使うようにしてください。切り込みの大きいアップカットは危険です。
このようにバリ発生を防ぐためにはパスも増えてフライスの加工時間が長くなります。しかし、バリ発生が小さければ後のバリ除去の工程が短縮できるため、全体で見れば加工時間を短縮することができます。
バリの発生が少なければバリ除去不全や面取り不全を原因とした測定精度悪化や把握時の浮きなどの問題もなくなり加工精度の安定にも寄与します。
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残念ながら、「全くバリを出さず」にエンドミルで切削加工を行うことは事実上不可能です。
とはいえ、同じ機械でも場合によってバリがひどかったり、ほとんど無視できるほどに少なかったりということは、日常経験するところです。
A5005など比較的に切削性の悪い素材を、切れないエンドミルで加工して、あまりのバリの酷さにやりきれない思いをしたことはありませんか?
バリの主な発生原因は、刃具の切れ味が悪い、ワーク材料の塑性変形、せん断抵抗による微細な割れ、などによって加工の際に刃具がワークを削らずにむしることにあるとされているようですので、できる限りそれらの要因を減らす方向で切削条件を設定すれば、バリを完全に無くすことはできないまでも、へらすことはできます。
比較的にバリの発生を少なくするには、次のようにすると良いでしょう。
1)最終仕上げ用刃具にはできる限り刃先が鋭く(sharp)滑らか(smooth)なものを用いる。
2)最終仕上げ刃具の刃先性能を維持するために、最終仕上げ用の刃具と荒加工・中仕上げ用の刃具とを分けて使用する。
3)最終仕上げ加工での取り代を少なく(0.03~0.2mm程度)する。
4)切削剤(クーラント)の質と量をケチらない。鮮度も重要
5)製品の角部には中仕上げ終了時にチャンファリング・カッタやラウンド・カッタを走らせてあらかじめ面取りや丸み付けを施してから最終仕上げをする。