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ステンレス加工品の爪折れ
2023/10/15 19:46
- プレス加工で起こした爪に相手部品をセットして設備で爪を曲げます。しかし、ここ3ヶ月ぐらい前から生産数の5%ほど爪折れが発生して困っています。
- 爪は4箇所あり、折れる爪の傾向性は若干あります。ただ折れていない爪も若干クラックが入っており、半年・一年前の品物と出来映えは大きく違います。かなり脆いように思います。
- ビッカーズ硬さ測定器では最新ロット・古いロット・塗装済み・プレス生地などで実施しましたが、大きい変化はありませんでした。最近材料の高騰もあり、粗悪品が入ってきてるのか?400度により材料が脆くなっている?原因は何なのか検討もつきません。ビッカーズ以外にどういった評価をしたらいいかもわかりません。
ステンレス加工品の爪折れ
2007/01/23 16:49
プレス加工で起こした爪に相手部品をセットして設備で爪を曲げます。
しかし、ここ3ヶ月ぐらい前から生産数の5%ほど爪折れが発生して困っています。
ただ折れていない爪も若干クラックが入っており、半年・一年前の品物と出来映えは大きく違います。
かなり脆いように思います。
しかしビッカーズ硬さ測定器では最新ロット・古いロット・塗装済み・プレス生地などで実施しましたが、大きい変化はありませんでした。
爪は4箇所あり、折れる爪の傾向性は若干あります。
工程:プレス⇒400度で油を焼き切る⇒耐熱塗装 です。
最近材料の高騰もあり、粗悪品が入ってきてるのか?
400度により材料が脆くなっている?
原因は何なのか検討もつきません。
ビッカーズ以外にどういった評価をしたらいいかもわかりません。
気づいたことあれば教えてください。
回答 (3件中 1~3件目)
Q:購入材の材質は大丈夫か?
SUS304と称し、高マンガン系オーステナイト系ステンレス鋼(例えばsus202)で中国製品で大量につくられ、日本に輸入後、耐食性が劣ることから問題になったケースが見られます。
ニッケルの高騰から、マンガンを大量に混入し高耐摩耗性を有する材料で、加工硬化性が高く加工方法によっては、割れなどの発生もあります。
一応、オーステナイト系であるので非磁性であるので、見た目には解らない材料で、マンガンチエッカーなる試験器もケミカル山本?から発売されている。
Q:400度で脆くなるか
仮にSUS304であると、400℃では時効は促進されるが、割れには至りにくい、SUS202であってもオーステナイト系ではプレス加工後の加工部分から割れが出る
ことは考えにくい。
但し、加温後のプレス加工であれば、時効が促進され割れの発生は確率的には高くなる。
フェライト系マルテンサイト系であると、400℃付近は非常に危険な温度である。脆性がおきる温度はもう少し高いが、硬く脆くなる温度域である。
Q3:圧延後時間のたった材料であった可能性は
曲げ加工で割れの発生が考えられるのは、圧延方向と平行な曲げと圧延から時間のたった材料の場合におきる。
フープ材の場合、出荷前にスキンピット圧延といって1/100程度の軽い圧延を加えて出荷をする。これにより材料の表面に軽い残留応力が発生し若干の引っ張り強さの上昇がある。これは、ユーザーが加工を行った際に、この残留応力の為に、加工不良がおきにくくなっている。
この圧延の効果が有効な期間は、3週間程度と言われており、古い材料のロットで加工をおこなった場合、不良が突然発生する。
Q1:フェライト系も中国の粗悪品が出回ってるのでしょうか?
A1:初期の段階は、日本から材料を持って行って、加工だけ中国で行っている場合が多かったようです。つまり、材質が悪いのではなくSUS304と偽っていることが問題なのです。
Q2:400度近辺は硬く脆くなるとのことですが、その検証方法でよい方法はありますか?
A2:フェライト系ステンレス鋼を使うに場合に注意することは、475℃脆性とよばれる脆化現象があり、この付近の温度で加熱したり、その範囲を徐冷した場合、冷却後475℃脆性とよばれる脆化が起こります。
これはCrの多く含まれる結晶と少ない結晶が出来る為、起きる現象です。
また、普通鋼でも青熱脆性という現象が、200℃~300℃付近でおきることはよく知られておりますが、この温度領域で引っ張り強さが増加し、逆に伸びが減少して脆くなる性質が出てきます。
従って、検証方法としては、薄板の引っ張り試験がもっとも、ハッキリ解るはずです。
Q3:圧延後、時間が経つと不良が起きることがあるとのことですが、フェライト系ステンレスでも起きるのでしょうか?
A3:鉄でもよくおきます。
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思いつきですが、材料のロール目に関係しているのでは?
ロール目に対して直角に曲げると折れやすいと聞いたことがあります。
お礼
2007/01/26 14:59
ロール目ですか・・・
一度確認してみます。
ありがとうございます。
材質は何ですか?
SUS304で強加工された場合、ひずみ時効が生じそうな温度域の
加熱条件なのですが・・・
下記URLを参考にしてください。
フェライト系ですか・・・
ちょっと意外でした。
フェライト系ステンレス鋼の場合での最も典型的な脆化である
475℃脆性のように思われます。
下のURLを参考にして下さい。
http://www.aichi-inst.jp/html/news/znews06/znews022p1.pdf
通常、フェライト系ステンレス鋼はこの温度域での熱処理はしませんし、
溶接などのような高い温度からの冷却時にも急冷を要すとされているように
短時間でも影響が出る可能性があります。
材料に本質的な問題があるかの検証は
400℃の加熱処理を行わないサンプルを作製することで
確かめられるはずです。
お礼
2007/01/26 14:58
親切な説明ありがとうございます。
アドバイス通り、確認をしていきたいと思います。
また何かわかったら報告します。
相談に乗ってください。
補足
2007/01/25 09:16
材質ですがSUS436というモリブデンが入っているステンレスです。
補足
2007/01/26 15:07
材質はSUS436というモリブデンを含んだステンレスを使用してるのですが
フェライト系も中国の粗悪品が出回ってるのでしょうか?
フェライト系は400度近辺は硬く脆くなるとのことですが、その検証方法でよい方法はありますか?ビッカーズでは差が殆どありませんでした。
圧延後、時間が経つと不良が起きることがあるとのことですが、フェライト系ステンレスでも起きるのでしょうか?
以上、宜しくお願い申し上げます。