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ボルトの破損と曲げモーメントに関する疑問
2023/09/06 13:49
- ボルトの破断と曲げモーメントの関係が不明で困っています。皿ボルトの曲げモーメントに対する強度評価方法も知りたいです。
- ボルトの破断原因を考えている中で、曲げモーメントの影響がわからず困っています。設計初心者の私にアドバイスをお願いします。
- ボルトの破損と曲げモーメントについて調査しています。皿ボルトの曲げ強度の評価方法についても情報を求めています。
ボルトの破損と曲げモーメントに関して
2012/07/31 19:30
先日シリンダストッパを止めているボルトが破断してしまい、その原因を考えているのですがボルトの破断と曲げモーメントの関係がわからず困っております。
皿ボルトの曲げモーメントに対する強度評価はどのように行えばいいのでしょうか。
お手数ですが設計初心者の私にアドバイスをしていただける方がいらしたら幸いです。どうかよろしくお願い致します。
情報があまりに少ないとのご指摘を受け、アドバイスを頂く側として反省しております。すいませんでした。
その中で、状況を予想していただきアドバイスしていただきありがとうございました。
このままでは、回答していただいた方に失礼だと思うので、
今回の破断の状況をより詳しく追記したいと思います。
・使用したボルト
M3皿ボルト(強度区分8.8)
・ボルトの強度
最小引張強さ:200N/mm^2
M3ボルトの有効断面積:2.675mm^2
200〔N/mm^2〕x2.675〔mm^2〕x80%=1712〔N/ボルト1本〕
(JIS B 1194 および JIS B1051 を調べました。)
・シリンダの理論推力と使用速度とストローク
F=196.4〔N〕 V=50mm/sec St=15mm
・組付け状況
◎と\/:皿ボルト
●と■:ストッパボルト
平面図
-------------
| |
| ◎ |
| ● |
| ◎ |
| |
--------------
|A | B |
A寸法:6mm
B寸法:8.7mm
側面図
■
-------------
| \ / ■ |
-------------
--- ■
| | ■
| | ■
| | ↑ F=196.4〔N〕
・分からない事
(1)ストッパに加わる衝撃力
シリンダがストッパに当たって止まる時間Δtの定義出来ず
衝撃力をどの程度見ればよいかの検討がつきません。
今回のケースではアブソーバは使っておらず、
シリンダのストロークエンドまで使用していないため、
シリンダ自身のクッションも有効に働いていないと考えております。
新たなアドバイスがあれば、ご教授お願い致します。
先日追記した内容に誤りがあるとご指摘を受けました。
その件に関して訂正したいと思います。
×最小引張強さ:200N/mm^2
〇最小引張強さ:800N/mm^2
の誤りです。
これは単純に打ち間違えておりました。
×M3ボルトの有効断面積:2.675mm^2
〇M3ボルトの有効断面積:5.03mm^2
これは私がM3の有効径が2.675mmでした。
参考にした資料の項目を読み違えていました。
間違えた引張り強さは
800[m/mm^2]x2.675[mm]x80%=1712〔N/ボルト1本〕
で計算しておりました。
引張り強さに関しましては、
回答(8)にてアドバイスして頂いた
5.03[mm2]*800[N/mm2]*0.8≒3220
が正しいと思います。
計算のモデルに関しましては
回答(6)にてアドバイスしていただいた内容が
正しいと思います。
使用していたSYLの型式は
SMC製 CDQSB25-20D-M9BL
です。
但し、今回のケースではシリンダはストッパとして用いる訳ではなく
ストッパープレートを取り付けている板は固定の板です。
理論推力は
使用圧力×受圧面積
0.4MPa×491mm^2=196.4N
で計算しております。
あとは推力を衝撃力に換算するという内容が残っているのですが、
メーカに問い合わせてみても、具体的な物性値がないと回答されてしまいました。
経験測でも構いませんので衝撃力に関してのアドバイスがあれば
ぜひご教授ください。
みなさまのご指導により今回の設計ミスや考えたかの甘さ等を明確にする事が出来ました。
みささまのアドバイスを原に対策を行いたいと思います。
また私自身このような質問掲示板をつかう事が始めてで、
失礼な事もありましたが、アドバイスをしていただき本当に感謝しております。
ありがとうございました。
その他の回答 (11件中 6~10件目)
詳細寸法がわかりませんが、シリンダロッド径をΦ12として考えてみます。
皿ボルト2本に掛かる力は、てこの原理を使って
(A+B)/A×F=(6+8.7)/6×196.4=481.2N
皿ボルト1本当たり、静荷重として、481.2/2=240.6Nかかります。
クッションが効いていないということなので、この何倍かの荷重を想定します。
皿ネジの締めつけトルクで、その荷重より大きな軸力が掛けられていますか?
ボルトの疲労強度を議論する場合、これが最低条件になります。
ボルトに初期締めつけ軸力を与え、そこに曲げモーメントが掛かる条件でのFEM解析を何度かやっていますが、初期締めつけ力の大小は、かなり大きく解析結果として差が出てきます。
日本ねじ研究会から、ドイツ技術者協会が出した指針の和訳が出ているので、これを参考にされるのもひとつの方法かもしれませんが、ボルトに曲げがかる場合、非常に大きな初期締めつけ軸力を要求されます。
私見ですが、ボルト軸力が適正に締め付けられているのかを無視すると問題解決には至らないと思います。
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この質問は投稿から一年以上経過しています。
解決しない場合、新しい質問の投稿をおすすめします。
破断の原因がどこにあるか調査する必要があります。構造体の場合、その変位
や力の作用は微妙なところがあり、支点位置や曲げ変位はモデル計算とは異な
る場合がほとんどです。力学解析して近似が成り立つようなモデルを作る必要
があります。皿ボルトはさほど大きな軸力を伴わない場合に用いることが多い
ので、基本的な(軸力)強度不足が原因ではないでしょうか?
材料力学や工業力学の基本事項を理解していれば、解析は可能だと思います。
お礼
2012/08/02 09:12
モデル計算と実際の値が異なる場合があるというのは理解しています。
但し、そのモデル計算でさえ上手く考えられないのでアドバイスを頂いております。
モデル計算の内容を過信しないように心がけます。
ご忠告ありがとうございます。
設計条件というか情報があまりに少な過ぎ、一般的なアドバイスしか出来ない
一般的には、このようなストッパーなら衝撃が何度か加わる内にねじが緩んで
きて更に衝撃力が増大し、全ての力がせん断力になって破断することが多い
ねじサイズを変えられないのなら、JIS B 1194:2006「 六角穴付き皿ボルト」
の強度区分12.9のハイテンションを使う方法もあるかも知れませんが・・・
ネジロックという手段もあるし。何れにせよ、まづは現場を把握することです
http://www.smcworld.com/doc/2008/webcatalog/docs/actuator/guide/MGJ.pdf
もしかして、この型式のSYLでしょうか?
速度的には左程早くないし衝撃も大したことはなさそうなので、ねじの緩みに
より破損した可能性が高いように私には見えるのですけれども、どんなんかな
↑URL最終頁に「ストッパとしての使用はご遠慮ください」とあるんですけど
また荷重の偏心からの許容荷重も推奨値範囲外になっているんじゃない?
M3ねじ2本では緩み止め難しいし、いっそのことサイズアップするかなぁ?
お礼
2012/08/01 08:55
情報が少ないという事は、みなさんに指摘を受けております。
アドバイスを頂く側としての配慮が足りなかったと反省しております。
設計時にボルトの緩みを考慮していませんでした。
ネジロック等のアドバイスは今回の件だけではなく、
今後の設計の中でも生きてくると思います。
ご指摘ありがとうございました。
ボルトの強度確認は、引張強度とせん断強度が一般的です。
そして、ボルトにはせん断力が加わらない設計上の工夫を施すのが一般的です。
さて、質問内容の
> シリンダストッパを止めているボルトが破断してしまい、その原因を考えているのですが
> ボルトの破断と曲げモーメントの関係がわからず困っております
で、先ず考える内容は、実際の曲げモーメントとは異なる以下の内容です。
───┃←<シリンダの推力が掛かるポイント> 1000Nの推力と仮定
↑ ┃
│ ┃
│ ┃ ストッパー形状は、図の如くL字形。
│ ┃ L字形の水平部の↓は、取付ボルトを示す。
400mm ┃ 400mmや40mmや60mmは、寸法を示す。
┃ ↓の取付ボルトは2×2の系4本とする。
│ ┃
│ ┃
│ ┃
↓ ┃
───┗━━↓━↓━
│ │ │
→│40mm│←│
│←60mm→│
仕様では、
が支点となって、1000N×400mm=400000N・mmのモーメントが働く。L字形のコーナー部
取付ボルトへは、400000N・mm÷(40mm+60mm)=4000N掛かり、その内訳は
図示40mm位置のボルトは、4000N×{40mm÷(40mm+60mm)}=1600N/2本、800N/1本
図示60mm位置のボルトは、4000N×{60mm÷(40mm+60mm)}=2400N/2本、1200N/1本
の計算となります。
図示60mm位置のボルトへは、1200N/本の引張力が掛かり、シリンダの推力より大きな力が
掛かる計算となります。
これは、釘抜きの原理のあまり良くないストッパー構造となっているのが原因です。
計算処理は、曲げモーメントを使用した内容になっています。
(図示仕様で、取付ボルトへのせん断力は、L字形のコーナー部を段差仕様で取付けるか、
取付ボルト方向にノックピン<ダウエルピン>を施工し、加わらない配慮を必ずします)
以上のような内容でしょうか?
そして、仕様用途がシリンダストッパなので、力積の考察が必要です。
衝撃力とも云いますが、1000Nのシリンダ推力なら、仕様によってはその10~20倍以上
の力(10000N~20000N)で計算が必要です。
http://www.kdcnet.ac.jp/college/buturi/kougi/buturiko/mechanics/mechan3/mechan3.htm
[ ↑ 力積と運動量 ]
http://fnorio.com/0062impulse_&_momentum1/impulse_&_momentum1.htm
[ ↑ 力積と運動量(第2法則) ]
詳細内容は、URLを確認ください。
URLの“4.2 曲げモーメントと軸力”には、直近情報が記載されています。
また、“釘抜き原理 …”にて、貴殿でも情報を確認することができます。
…には、ストッパーとか、ブラケットとか、ねじやボルトとかにて。
お礼
2012/08/01 08:49
少ない情報の中、技術的アドバイスを頂きありがとうございました。
ご指摘いただいたように、釘抜きの原理のような力が掛かる取付方法を
行っておりました。
その際のボルトに加わる力の考え方が非常に参考になりました。
本当にありがとうございました。
シリンダストッパを止めているボルトが破断
曲げモーメント
衝撃荷重っぽいが、位置関係とサイズが不明では回答が難しいでしょう。
この丁寧さまで要らずとも
http://mori.nc-net.or.jp/EokpControl?&tid=235279&event=QE0004
お礼
2012/08/01 08:43
ご指摘ありがとうございます。
おっしゃる通りだと思います。
詳しい内容を追記したいと思います。
お礼
2012/08/02 09:37
アドバイスいただきありがとうございます。
皿ネジの締付トルクのトルク管理はしておらず、
実際の物性値は分からないのですが、
モデル計算として、適正トルクてしまっていると仮定して
計算したいと思います。
恥ずかしながら製造者は通常のレンチを使い、
力いっぱい締め付けているというのが、
現状の製造環境です。
おそらく適正トルクよりも強い力で締め付けていると
思われます。
今回のケースでは締付トルクがわからない以上、
より具体的な計算はできないということなのですね。
経験者のかたからのアドバイスは非常に参考になります。
ありがとうございます。