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2004/03/03 14:54
ベ-キング処理は、どのメッキの時に必要になるのですか?Ni-P M-Ni Ni-Cr クロメ-トなどでは必要ですか?
一概にベーキングといっても目的によって温度が異なります。
Ni-P合金めっき(電解及び無電解を含む)は、Ni3Pを析出させ、膜を硬化させるために、行います。
このときの温度と時間は教科書的には400℃,1時間です。400℃ではテンパーカラーがつくので、300℃で行ったりもしますが、多少硬度が低くなります。
Ni-Crは主に装飾にめっきなのであまりベーキングという話は聞きませんが、高炭素鋼などの水素脆性に敏感な材料の場合には行います。温度は材料の焼き戻し温度に依存しますが、ほぼ200℃前後。
クロメート処理に対して行うのは、乾燥であってベーキングじゃありません。クロメートの乾燥は熱によるダメージがあるので、80℃以下。
クロメート前の亜鉛めっきに対して、前述の水素脆性のための処理は同様に行います。
クロムめっきも、水素脆性対策で行われます。
その他として、耐磨耗性用途の合金めっきなどにベーキングが行われます。熱処理による析出硬化の目的であり、温度は様々です。
あと、M-Niとかかれていますが、これは何でしょう?
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>Ni-Pは硬度を上げたい時にベ-キングを行い、そこそこで良い場合は行わないと考えていいでしょうか?
そういうことですね。熱処理なしの無電解ニッケルめっきは約500HMVです。
特に水素脆性を問題としないなら、電気ニッケルめっきもベーキングなしでしょう。
書き忘れましたが、めっき皮膜の密着力を向上させる目的でベーキングする場合もあります。この場合、めっきと素材の界面を合金化させるためで、組み合わせによって温度は変わります。
2004/03/04 09:47
親切に教えていただきました誠に有難う御座います。
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2004/03/03 18:17
ご丁寧な回答有難う御座いました。
Ni-Pは硬度を上げたい時にベ-キングを行い、そこそこで良い場合は行わないと考えていいでしょうか?
また、M-Niは電解Niの事だそうです。