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2008/09/12 12:12
焼き入れ処理について質問があります。
S45CやSKDやSKHに焼き入れがありますが、
その焼入れは表面だけなんですか?
例えば、ビデオテープくらいの大きさのSKDがあるとします。
S45Cは350mlのシュースの缶くらいの大きさの材料があったとします。
これらの焼入れは、完全に中まで焼きいれは出来てないかもしれませんが、
少なくとも半分くらいの深さまで焼入れできていると思っていました。
それに、浸炭焼入れというものがありますよね。
これは、深さをコントロールできますよね。
そしてこの浸炭焼入れは、表面部分の焼入れに使いますよね。
と言うことは、焼き入れは結構深くまで焼き入れ、または完全に全て焼き入れし、表面のみは浸炭焼き入れと解釈していました。
焼入れが表面のみと言うのなら、浸炭焼き入れをかわらないからです。
でも身近な人で、焼入れは表面のみ、と言った人がいました。
それを聞き、え!?そうなの? と思いました。
更にその人は付け加えて、焼入れしてあるものでも、切削できると言いました。
私には???です。
基本的に出来ないと思っています。出来たとしても放電加工などで、
消してフライスや旋盤では無理と思っています。
旋盤にくわえて、ダイヤモンドペーストで長時間かけてというなら、
微妙に寸法はかわりますが・・・・
その人が言うには、焼入れは表面のみだからそこの部分をダイヤモンドペーストを使って剥がしてやり、焼入れしてない部分が出てきたらそこを旋盤やフライス盤で加工できると言っています。
最初の話にもどりますが、
焼入れは、表面のみなんでしょうか?
どなたか教えてください。
宜しくお願いします。
鉄鋼の焼入れに関して、書籍等で勉強して下さい。
簡単な、入門篇もあります。貴殿で確認して下さい。
さて、鋼の焼入れ硬度は、基本的には炭素含有量で決まります。
<他の元素も炭素量に換算し、焼入れ硬度や溶接割れ等を判断します>
叉、焼入れ性は…。
等々が、以下の資料に記載されています。確認下さい。
http://www.netushori.co.jp/story/index.html
他にも、
http://www.daiwakg.co.jp/TECHHEAT.htm
http://www.atuen.com/sub230.htm
http://www.tobu.or.jp/yasashii/kouzai/book/03.htm
http://www.forming.co.jp/database/index.html
尚、浸炭は、炭素量が比較的少ない鋼材の表面に炭素を浸炭させ、
焼入れ硬度等を向上させる事です。
浸炭なので、表面のみや、不要部はマスキングをして、対処をして、
表面は硬く、内部は軟らかい靭性に富んだ材料ができ。歯車等に
使用されます。
<比較的炭素量が少ないのは、SCM435とかS45Cとかです>
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自己紹介から始めます。
コウホウと申します(中国人)。
10年以上の経験で、現在は
中国のある日系企業で熱処理担当しています。
日本京都での熱処理経験あり、
答え:
先ず、二種類の処理を区分けしなければなりません。
?ズブ焼入(無酸化焼入)、
鋼をある一定の温度まで加熱、保持した後に焼入する。
材質、質量によって温度、時間が異なる。全体を焼入する方法
S45CではΦ30限界で、これ以上は芯部の硬度保証ができない。
硬度は最高55HRCまでだと思います。
焼入性の良い材料はもっと深く焼が入る。クロモリ、軸受け材
?浸炭焼入
加熱、均熱(900℃前後)、浸炭、焼入の順になる。
低炭素鋼(SCM415、SNCなど)を高炭素鋼にし、焼入する操作、
つまり、鋼の表面にCを浸透させて焼入する事です。
深さは0.8mmが普通で、時間が長いほど、温度が長いほど、
カーボンポテンシャルが高いほど深さが深くなります。
表面硬度が60以上、
芯部硬度が30HRC前後です。
浸炭焼入品は硬度の入って欲しく無い部分に
防炭も可能です。
なにかあったら直接メールしても良いですよ!
kouhou1029@yahoo.co.jp
>例えば、ビデオテープくらいの大きさのSKDがあるとします。
>S45Cは350mlのシュースの缶くらいの大きさの材料があったとします。
>これらの焼入れは、完全に中まで焼きいれは出来てないかもしれませんが、
>少なくとも半分くらいの深さまで焼入れできていると思っていました。
大筋それで合ってますが、S45Cでその太さだと、蓄えられてる
熱量が大きいので、表面の冷却速度もあまり速くならない=硬さが上がらない
と思います。
>焼入れしてあるものでも、切削できると言いました。
最近は、超硬工具の性能が大変よくなっており、SKDの焼きいれ品でも
切削で加工できてしまいます。工具の寿命は厳しいですが。
SKDの焼き入れで見ますと要は製品の大きさと関係してきます。
ふつうは油で冷却しますが板のような薄い物は全部焼きがはいりますが、
厚いものな表面と内部では冷却に掛かる時間が違いますそのため焼きは
全部はいるのですが硬度が表面と内部では違います。
それと焼きはあまり高く入れません。あまり高くすると脆性の問題が出てきますので、その兼ね合いで硬度指定をします。
このため、焼きが入っていても超硬バイトで削れますよ。
焼き入れとはマルテンサイト変態によって硬くなった状態を
言いますが、冷却速度が速くないと焼きは入りません。
従って、大物の試料では中心部ほど冷却速度が遅いので
焼きは入り難くなるか、全く入りません。
なお、同じ焼き入れ条件でも鋼種の違いで焼きが入る深さ
は異なります。
浸炭焼き入れは表層部分のみ炭素量を上げて焼きを入れると
表層は硬く、内部は粘り強くなるので、S45CやSKDなどとは
使用目的が異なります。
以上、参考になれば幸いです。
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