パソコンでインターネットを野外でする方法

自宅以外という状況では、自前で携帯電話回線を使える装置を用意するのが基本です。
一部の施設では、WiFi規格に準拠した、無線LAN設備を利用できるところが増えていますが
利用の制限があるものや、有料契約が必要なものなどがあり、今ひとつ使いづらいところがあります。


なにより、公園のどまんなかとか、移動中の車の中とか
どこでも使えるようにするなら、自前で携帯電話系の回線を用意するしかありません。

ただし、その場合でも、ほんとうにどこでも使えるわけではなく
携帯電話会社のアンテナ設備がカバーしていないところではダメということになります。


私自身は、データ通信専業から始まったemobileのものを使っています。
都市部では実用的ですが、高速道路などで人が住んでいない地域を通ると
まったく電波が入らないところがあり、特に地方に行くと、数km数十km単位で
電波が入らない地域があったりもします。

自分で使っている携帯電話があって、カバー範囲に不満が無いのであれば
同社の製品で考えるほうがいいかもしれません。

逆に、違うキャリアの携帯電話回線を使うという考え方もあり
カバー率の低いSoftbank回線を、emobileのPocketWiFiとの併用で補ったりもするようです。


PocketWiFiはemobileの商標で、無線LAN(WiFi)対応機器をインターネットに繋ぐための
可搬型の無線ルーター装置です。同様の機器は、その後各社から登場しました。
一般名詞としては、モバイルルーターと呼ばれます。

emobileのスマートフォンではPocketWiFi機能が搭載されていたりします。
こういった携帯電話回線を、他の機器から利用する機能をテザリングと呼びます。

テザリングは、ソフトウェア的にはスマートフォンのほとんどでできるのですが
契約内容によっては、テザリング分が固定料金対象にならず、いわゆるパケ死します。
(emobileはデータ通信専業から始まったので、むしろその機能を売りとしています)


こういったWiFiを使った装置の特徴は、複数の端末から利用できることにあります。

また、USBタイプのものとの比較では、本体の電力消費が少なめにできる(理論上)
長距離通信をする携帯電話回線よりも、近距離通信をするWiFiのほうが
小さい電力消費でできるためです。

長距離通信する分の電力は、モバイルルーターやテザリング対応スマフォ側の電力となります。


USB接続のものも、各社から提供されていますが、低価格で手軽な反面
複数の機器を使うことができませんし、本体の電力消費が大きいこと
また、USB端子からとびだしていることなどから、人気は下がったようです。

WiFi接続よりも、トラブル要因は少ないかもしれませんが、私自身は
PocketWiFiやemobileスマフォの同機能で、トラブルがおきたことはありません。
(理論上は無線LANに使われる周波数帯の電波障害で妨げられる恐れはあります)


ただ、モバイルルーターの電源on/offとか、スマフォの電池消費が気になるとか
WiFi版のタブレット端末を導入することがありえないといった理由があれば
USB接続のほうが、運用上シンプルな場合もあるかもしれません。
ただ、ジャンクノートを見ると、USB端子が壊れたものも多いので
抜き忘れてバッグにつっこんだりすることの無いよう、注意すべきだと思います。

なお、emobileのAndroidスマートフォンの場合は、WiFiによるテザリングのほか
USB接続によるテザリングも可能です。


最後になりましたが、現在では都市部を中心に、LTEと呼ばれる高速通信が提供されています。
当然ながら、動画配信などの利用には有利なのですが
契約内容と料金との兼ね合いで、充分に考える必要があると思います。

特に、地方ではLTE非対応のところも多いので
キャリアのサイトなどで、対応範囲を確認した上で…
契約する前に、地元のキャリア窓口で、利用できない地域について確認すべきです。

僻地に限らず、スタジアムのような大型施設や、屋内では
LTEが対応していないということは、まだまだ多いはずです。

うちは、7.2Mbpsまで(理論値,実質せいぜい5Mbps台)の通信アダプターとスマフォを使っていますが
速度面で遅いと感じることはあります。ただし、YouTubeなどはサーバー側が重い場合もあるので
効果がどのくらい出るかわからず、LTE対応の立地のようですが、面倒で放置しています。

お礼

2012/07/28 17:12

こんなに詳しく回答していただきありがとうございます。

質問者